時効の起算点

消滅時効の起算点は、一般的に期限の到来したときから計算します。

消滅時効は、権利を行使することができる日時を起算点とし、この起算点から進行します。(第166条第1項)

起算点の具体例
確定期限付の債務 確定期限の到来時
不確定期限付の債務 不確定期限の到来時
期限の定め無き債権 債権が成立したとき
債務不履行による損害賠償請求権 本来の債権について履行請求できるとき
契約解除による原状回復請求権 契約解除時
返還時期の定めの無い消費貸借 債権成立後、相当期間経過後
不法行為に基づく損害賠償請求権 被害者が損害及び加害者を知ったとき

時効期日の起算点については、様々な見解がありますが、概ね以下の通りです。

ケース 起算点
返済期日を定めない契約で、一度も返済しなかった場合 起算点は、契約日の翌日で、時効はそれから数えて5年。
返済期日を定めない契約で、一回以上返済した場合 起算点は、最後に返済した翌日で、時効はそれから数えて5年。
返済期日を定めた契約で、一度も返済しなかった場合 起算点は、最初の返済予定日の翌日で、時効はそれから数えて5年。
返済期日を定めた契約で、一回以上返済した場合 起算点は、最後に返済した次の返済予定日の翌日で、時効はそれから数えて5年。

(例)費者ローンの返済を支払期限の3月31日までにしなかった場合(1回でも支払わないと期限の利益を喪失する約款あり)

⇒3月31日に期限の利益を喪失し、消費者は残金を一括で支払う義務を負います。

しかし、消滅時効の起算点は、4月1日でこの日から5年の時効が進行します。

初日を参入しない場合とは

原則は初日不参入です(民法第140条)。

→日、週、月又は年によって期間を定めた時は期間の初日を参入しません。

→例外的に初日が午前零時から始まる場合に限り初日を参入します。

上の例でいうと、期限の利益を喪失するのは3月31日の営業時間の終了時です。

商法第520条で「法令又は慣習により取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り債務の履行をし、又はその履行の請求が出来る」と規定しており、債権者の取引時間が午後6時であれば、3月31日午後18時を経過すると期限の利益が喪失することになります。

また、債権者は期限の利益喪失日(3月31日)から残金の一括返済を請求出来ますが、消滅時効の起算点は初日が午前零時から始まっていないので初日は参入されず、4月1日が起算点となります。

期間の計算方法及び期間の満了点

日、週、月又は年によって期間を定めた時は、その末日の終了をもって期間満了となります。(民法第141条)

期間の満了点は末日の終了した時点(午後24時が経過した時点)です。

週、月又は年によって期間を定めた時は、その期間は暦に従って計算します(民法第143条1項)。暦に従って末日を計算するとは、現行のカレンダー(太陽暦)で計算するということです。

週、月又は年の初めから期間を計算しないときは、その期間は、最後の週、又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。

ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する(民法第143条2項)。

(例)平成12年5月15日が最終弁済日の商事債権で消滅時効が完成するのは何時か。

起算日:平成12年5月16日

期間の満了点:平成17年5月15日午後24時が経過した時点   → 5年の消滅時効が完成

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